男が磯
- Posted on 2008. 7. 14
- / 6 comments
- [ 男が磯 ]
その男いわく、
「南西の風が吹いた。雨が降って濁りも入ったからイケるかもしれねぇ…」
何年振りかで男鹿磯渡船の一番船に乗り、マダイ狙いで撃沈した後、同じ日の夕刻、私はある男の鱸漁を手伝うために、今度は船の上から男鹿磯を見ていた。
男鹿では南西風が強まると、波が立つ。波が立つと磯にはサラシができる。サラシができると、それまで磯や藻に身を潜めていた鱸達が騒ぎ出す。波が小魚を岸に集めて自由を奪い、鱸はサラシを小魚から身を隠す格好のブラインドにして小魚を貪る…。
しかし男鹿の鱸は運が悪かった。この鱸を狙い荒波に立ち向かう狩猟本能を剥き出しにした漁師がいることを知らない…。
レインウエアが要を足さないくらいの土砂降りの中、船は波を切り進む。
私はロッドをむんずとつかみ舷(ミヨシ)に立つ。
荒波を越える度に自分の中で「何か」が目覚めていくのを感じる。
辺りがサラシで白く覆われたポイントに着き、時折見え隠れする根の際、溝にルアーをブン投げ…ようとするのだが、それを阻むかのように時折波が船を大きく揺らす。しかしその男が言うには「(サラシが弱く)全然波が足らねぇ」らしい。
はじめは戸惑ったが次第に波の「呼吸」を感じられるようになった。体を安定させながら、サラシがより大きくできる波のタイミングも見計らってブン投げる。
ルアーの泳ぎを手元で感じながらリールを巻くと突然何者かがその手を止めた。
捕食モード全開の鱸が私の漁具にガッツリと食らいついたのだ!
普段ならライトタックルでじっくりファイトするところだが、漁に遊びはいらない。
ドラグフルロックのゴツいタックルで、「死」を直感し逃げ惑う鱸を絶望させるだけの力でねじ伏せ、確実に「獲る」。
過去最速。一瞬にしてファイトを…いや単なる1つの漁を終えた。
しかし遊びではないはずなのに、この興奮は何だ!?
ドラグフルロックならではのダイレクトな手応え、それをねじ伏せた征服感、波にもまれ不自由な環境の中での達成感にしばし酔いしれる…。
ふと、艫(トモ)を見ると、船を噛み砕くが如く無数の根が剥き出した狭間で船を平然と操りながら、揺れる船の縁に立ち、根越しから大物をブチ抜く真の漁師の姿があった…。
あんな男に俺もなりてぇ…。
ポイント移動中、ふと遠くに霧で煙る男鹿の山が眼中に入る。
海、波、魚、風、山、森、雨、霧…自然の中で生かされている自分を実感する。
そして私の釣り場のふるさとはこの男鹿なのだと確信する。
男鹿の海は男を「漢」にしてくれるんだ。
「たぶんこの勇ましい姿を見たら何人かの女性は惚れてくれるかもしれねぇ…」
邪念を抱く漁師助手を乗せた船は次の漁場へと向かっていった…。
コメント
あお さん Posted on 2008. 7. 14
お久しぶりです! これカチローさんが書いたんですか?難しすぎてついてけない… 念願の!?鱸釣れたんですね! でも、カチローさんなら有名人だから、男鹿に行かなくたってモテまくりでしょ〜(><;) うらやましいっすね!!
カチロー さん Posted on 2008. 7. 14
あおさん、コメントありがとうございます。元気してましたか?頑張ってればお互いきっとモテ期が来ますよ〜(^-^)
その男 さん Posted on 2008. 7. 14
その切は大変ご苦労様でやんした! いつも船では一人なので独り言ばかり。 会話ありの漁で楽しかったよ(^^♪ ミヨシに仁王立ちするカチローの姿はもう立派な男☆☆ 第2のふるさと・川〇に行けばあのコもこのコもみんなアナタに惚れまくりでしょう!! (笑) って俺はモテたことないけど(苦笑)
カチロー さん Posted on 2008. 7. 14
その男さん、そんなことないでしょ。魚にもモテてるし!
浩幸 さん Posted on 2008. 7. 14
波のぉ谷間にぃ 命のぉ花ぁがぁ〜♪ 俺も連れてって。漁じゃなく、第2のふるさと・〇反の方www
カチロー さん Posted on 2008. 7. 14
浩幸さま、そういえば飲みに行くのが延び延びですね…。何を祝うのかさえ覚えていないような…。 てか、川○と○反出たら伏字なんないっす。